ホイップ・トリートメント

夏って嫌な季節ですね。日差しがきついから日焼けが怖いし、満員電車は冬より苦痛です。なんというか、他人の汗がものすごく近いんですね。何よりかにより、髪が傷んで仕方ありません。紫外線は髪も傷めますからね。私はパーマとカラーをずっとやっているので、そうでなくても髪が傷みますから紫外線がきついのです。そうなると、美容室に行ったときにトリートメントをお願いすることになります。

美容室のトリートメントってとんでもなく強力ですよね。一体何が市販のものと違うのかわかりませんが、美容室でトリートメントしてもらった後は確かに目で見て、手で触ってはっきりと違いがわかります。一度美容室に美容室用のシャンプー類を卸している人に話を聞いたことがあるのですが、その人は「強力なんだよね」としか言いませんでした。「強力だから効果があるんだよ。そりゃ、もう普通の市販のトリートメントなんかとは全然違うよ」と言います。では何故その強力なトリートメントを市販しないのか、という無邪気な質問には答えていただけませんでした。何故なんでしょうか。とんと見当がつきません。売れると思うんだけどな。

美容室のトリートメントでマイクロホイップが髪を芯から補修してどうたらこうたら、というのを試してみました。長いお付き合いの美容師さん一押しだというんですね。ただお値段も高くて、カット&シャンプー代と同額でした。こんなものなんでしょうか。シャンプー代で目元にガーゼをかけられて髪を洗い、その後歯医者を想起させられるモーター音が響きます。薄目を開け、首に角度をつけて鏡をつかって確認してみると、どうもシャンプーを担当してくれたギャル男風の美容師さんは電動泡だて器のようなものを使ってトリートメントの薬剤をホイップしているようすです。丁寧にホイップクリームを髪に塗りつけられているとなんだか自分が誕生日のケーキになったような気がしてきました。なんだかなぁ。

そのあと二三種類の薬をつけてスチームでなんだかんだと処理を施すと、トリートメントは完了。死んでいるみたいに生気のなかった髪が、あっという間に生き返りました。高いわ妙な心持にさせられるわ、ですけれど、美容室のトリートメントって侮れませんね。病気になったら病院に、髪が傷んだら美容院に。プロの技はすばらしいものですね。

お見合いパーティー|神戸

吝嗇

吝嗇。何と書いてあるか読めますか。「けち」、です。あるいは「りんしょく」。私は読めますけど書けません。このけち、それこそシェイクスピアにもシャイロックが出てきますし、きっと大昔から世界中にいたのでしょう。石器時代にも、マンモスを共同で倒した時、分配に加減をするけちであるとか、みんなでどんぐりを集めて共同財産を作る際、自分だけ少しのどんぐりの供出ですまそうとするけちな原始主婦とかいたに違いありません。けちの歴史とは人類の歴史ではないでしょうか。大上段に構えすぎでしょうか。

ある男の子と待ち合わせをしたのですが、彼がかなりのけち、この原始から続く人の性質の一つであるけちなのであきれたことがありました。聞いてください。

まず彼は待ち合わせ時間には遅れるかも知れないと言っていました。それはわかっていたので、こちらはカフェで暇つぶし用の本なんかも準備し、抜かりなくだらだら待てる体制を整えた上で「今カフェにいます。着く時間がわかったら教えてね」とメールしました。それからさぁて、と腰を落ち着けて推理小説にかかったんですが、殺人が三件起きても連絡がありません。どうしたことやら、と思っているとようやくメールが来て、それが「今東京駅を走ってるよ!」とのこと。「急がなくて平気だからゆっくり来てね。着く時間がわかったらメールで教えてくれる?」とメールすると、「今ホーム走ってる!」とのこと。うん。走ってるのはわかったから到着時間を教えてくれないか?

その後も彼はどこかを疾走中であることは教えてくれるのですが、一体何時に電車が待ち合わせの駅に着くのかは教えてくれませんでした。出会った後に聞いてみると「だってわかんなくない?」とのこと。「乗り換え案内とかあるじゃない」というと「だって高いじゃん」だそうです。いや、だってあなた、そこけちられても。

加えて彼は持ち込み禁止の場所に持参の飲み物や食べものをもちこんだりとかなり自由奔放でした。うーん、ちょっとなぁ。

浪費家も嫌ですけど吝嗇家も嫌ですね。ことに乗り換え案内がもったいない彼はギャンブル好きで、そこにはいくらでもお金をかける人だということがわかったのでさらに不思議な気持ちになりました。賭けるために倹約しているのでしょうか。謎です。